メールマガジン

[ 第37号 ] モデルカリキュラム改訂/令和5年度 履修証明書授与式/Llama 2とGUIフローツール

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山口大学情報・データ科学教育センター メールマガジン

第37号・2024年4月発行

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教職員、学生の皆さま、こんにちは!
情報・データ科学教育センターです。

雨に濡れた新緑がますます鮮やかに映える今日この頃、
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

4月3日(水)、維新大晃アリーナにて、本学の入学式が挙行されました。
学部生1,981名、大学院生571名が、新たな学び舎へと一歩を踏み出しました。

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
激動の時代を生きる皆さんは、未来を担う人材として、社会に貢献できる
知識とスキルを身につけることが求められています。

本学は、いち早く数理・データサイエンス・AI教育を全学生のカリキュラムに
導入し、Society 5.0の実現に向けた人材育成に力を注いでいます。
まず1年次に開講されている「データ科学と社会」で、数理・データサイエン
ス・AIに関心をもち、それらを適切に理解し活用する基礎的な能力を身につけ
て下さい。

皆さん一人ひとりが、主体的に学び、積極的に行動することで、
無限の可能性を秘めた未来を切り拓いていきましょう。

皆さんと一緒に勉強できることを楽しみにしています!

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リテラシーレベル・応用基礎レベルのモデルカリキュラムが改訂されました
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2024年2月、初等中等教育段階でのプログラミング学修の導入や情報?の必修
化、生成AIを始めとする技術の進展など、大きく変化した社会動向に対応す
るため、数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアムにおいて、
リテラシーレベル・応用基礎レベルのモデルカリキュラムの改訂が実施されま
した。なお、各レベルの基本的な考え方や位置づけには変更はありません。

本改訂によって新たに追加された観点は以下のとおりです。

【リテラシーレベル】
・「生成AI」など最新技術の基礎的な理解
 「生成AI」など最新動向を踏まえたキーワードを追加し、その効果的な活用
法やそれに伴うリスク等についての議論、などで最新技術の理解を深めること
を推奨する。
・社会で活用される技術の実体験
 データ・AIの身近な活用例を含む演習を行うとともに、実際に利用すること
で、実感を伴った学修とすることを推奨する。
・「情報I」の教育内容との関係を整理
 学生の理解度を踏まえ、「情報 I」の既習事項の復習や深化学修を推奨す
る。

【応用基礎レベル】
・「生成AI」に係る学修項目の追加
 「生成AI」に係る学修項目を追加。 生成AIの基本概念や応用例、リスク、
脅威などについての学修、学生自らの専門分野における活用法の検討を促進する。

・産業界や地域、 自治体等との連携
 社会のニーズを踏まえた教育の実施・強化に向けて、産学官の連携、 社会・
ビジネスの課題解決を意識した演習を推奨する。
・「情報I」の教育内容との関係を整理
 学生の理解度を踏まえ、「情報 I」の既習事項の復習や深化学修を推奨する。

各大学には、その教育目的、分野の特性等に応じ、改訂されたモデルカリキュ
ラムの内容を踏まえ、適切かつ柔軟に教育プログラムを実施することを期待さ
れています。

これを受け、情報・データ科学教育センターでは、新たに部会を設置し、検討
を始めています。

▼ 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度についてはこちら ▼
 https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/suuri_datascience_ai/00001.htm
 ※改訂版モデルカリキュラムへのリンクも含みます。

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令和5年度データサイエンス技術講座マスターコース履修証明書授与式を行いました
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 令和6年3月25日(月)、山口大学情報・データ科学教育センターにて、
「データサイエンス技術マスター講座」の履修証明書授与式が執り行われまし
た。当日は、13名の修了者のうち1名が式典に出席されました。山口センター
長から出席者に履修証明書が授与され、修了生の努力を称賛するとともに、本
講座で学んだことを今後活かすことによって、より一層のご活躍を祈念します
と挨拶がありました。

 本講座は、山口県内におけるデータサイエンスの活用を推進するため、山口
県と連携し、履修証明プログラムとして開講された講座です。企業活動におい
てAI、IoT、ビッグデータの先端的技術の利用が求められる中、高度なデータ
の分析・解析手法である確率統計から機械学習までの分野を講義と実践的な演
習を通して、企業においてデータサイエンスを活用できるスキルを身に付ける
ことを目的としています。
修了者は、令和5年5月10日のガイダンスから令和6年1月17日までの1年
にわたって行われた60時間の授業をすべて修了しました。
 授与式の後、センター長室にて意見交換が行われました。受講者からは、プ
ログラミング経験が少ないことから、後半の機械学習は前半の統計学に比べて
難しかったとの声が聞かれました。しかしながら、講師やTAからの適確な指
導があったことで、途中で諦めることなく、高度なスキルを身につけることが
できたという感想が寄せられました。

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AIアプリの紹介
Llama 2 (ラマ2)とGUIフローツール
山口大学大学院創成科学研究科システム・デザイン工学系専攻 D2 山本 裕大さん
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 ChatGPTに代表される大規模言語モデルは、Web上の情報や質問と回答の組
み合わせを大量に学習させて作成された機械学習モデルの1つです。Llama 2
は、Meta(メタ)社が作成した大規模言語モデルです。先日、最新モデルとな
るLlama 3も公開され、話題となっています。

 Llama 2を含む大規模言語モデルは、ChatGPTのようにWebチャットの形式
でよく利用されます。この方法は使い方が簡単であるという利点があります
が、できることに限りがあります。例えば、Web上の情報を基に回答したり、
与えたファイルの内容に基づいて回答を生成したりすることはできません。

 これを解決する方法の1つにGUIフローツールがあります。GUIフローツー
ルでは、一連の処理を表すフローを画面上で作成することで、さまざまなタス
クを実行できます。たとえば、このツールを使って、「山口大学の定期試験に
おける不正行為に関する文書」を与え、「懲戒処分の内容を説明してくださ
い」と質問すると、「学則第63条及び学生懲戒規則第4条により、試験にお
けるカンニングや課題における盗用若しくは剽窃等の不正行為を行うと、懲戒
処分として50日間の定額以上の処分となる。また、不正行為を行なった授業
だけでなく、その学期に受けた授業の単位は認められない。」という回答を
生成するアプリを作ることができます。

GUIフローツール「Flowwise」の画面例

 GUIフローツールは、Llama 2に特化したものではなく、OpenAIが提供する
モデルにも対応していますので、GPT-3.5などで使用することもできます。大
規模言語モデルとGUIフローツールを使うことで、普段のタスクを効率よくこ
なすことができるようになります。

▼ Llama 2のウェブサイトはこちら ▼
 https://llama.meta.com/llama2/

▼ Llama 3のウェブサイトはこちら ▼
 https://llama.meta.com/llama3/

▼ GUIフローツール「Flowise」のウェブサイトはこちら ▼
 https://flowiseai.com/

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Voice -みなさまの声をカタチに-
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情報・データ科学教育センターでは、学内外の方々と連携を進めながら
サービスを高めていきたいと考えております。

数理・データサイエンス・AIに関連するご意見やご要望などが
ございましたら、下記の連絡先までメールか電話でご連絡ください。
ご協力をよろしくお願いいたします。

=== 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 ===

〇編集・発行 山口大学情報・データ科学教育センター
メール:dsm@yamaguchi-u.ac.jp
ウェブ:https://www.dsc.yamaguchi-u.ac.jp/
電 話:083-933-5986(内線:5986)