教育研究連携

「AI 技術×〇〇」研究デザインプロジェクト(2023年度~2025年度)

◆ CALM心理療法支援のための音声・自然言語処理AIの活用

〈 研究代表者 〉
 中津井 雅彦(医学系研究科 医学部附属病院 AIシステム医学・医療研究教育センター・教授(特命))

〈 研究の概要 〉
 がん患者さんの精神的負担を軽減するための心理療法「CALM」では、あらかじめ定められた複数の話題領域を取
 り扱う医師と患者さんの面談が行われますが、実際にどのような話題が取り扱われたかを客観的に評価することは
 困難でした。そこで本研究では、面談における会話の話題を自動で分類するAIモデルを構築しました。個人情報を
 保護するため病院内で処理が完結する仕組みとし、その分析結果を可視化することで、患者さんとのより良いコミ
 ュニケーションを実現し、医師が面接の内容を客観的に把握して診療の質を高めていくための支援となることを目
 指しています。

◆ 川崎病個別化医療システムを用いた乳幼児突然死予防への挑戦

〈 研究代表者 〉
 岡田 清吾(医学系研究科 医学専攻小児科学講座・講師)

〈 研究の概要 〉
 川崎病患者さんの免疫プロファイルと臨床データをPythonで解析し、教師無し学習と教師有り学習を組み合わせた
 ハイブリッド機械学習モデルを開発しました。本システムにより、川崎病患者さんの免疫状態や治療反応性を可視
 化・層別化できる可能性を示し、不応例では免疫状態がより多様であることを明らかにしました。今後は、本シス
 テムを用いた最適な免疫調節療法の選択による個別化医療の実現を目指し、冠動脈病変の発症抑制と乳幼児突然死
 の予防につなげたいと考えています。

「AI 技術×〇〇」研究デザインプロジェクト(2023年度~2024年度)

◆ 頚動脈エコー情報に基づく脳循環予備能推定システムに関する研究

〈 研究代表者 〉
 河野 亜希子(医学部脳神経外科・助教)

〈 研究の概要 〉
 脳梗塞の原因の一つである内頚動脈狭窄症に対する治療を行う際に、脳循環予備能を評価して治療後の合併症リス
 クを予測します。この際、薬物負荷を用いたSPECT検査を行っていますが、これは高価で副作用のリスクもあり、
 実施施設も限られる検査です。本研究では、安価で非侵襲的な頚動脈エコー検査により得られたデータから、機械
 学習を用いて脳循環予備能を予測することで、SPECT検査の代用として活用できる可能性を探りました。臨床応用
 に向けてその予測精度を高めるべく研究を行いました。

AI研究デザインプロジェクト ( 2021年度~2023年度 )

◆ 時系列教師なし機械学習に基づくCOPD患者のフレイル遷移ダイナミクス同定とその長期予後

〈 研究代表者 〉
 松永和人(大学院医学系研究科 呼吸器・感染症内科学講座・教授)

〈 研究の概要 〉
 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者のフレイルデータに時系列教師なし機械学習を適用することで、フレイルの遷移
 ダイナミクスを解明し、同時に、その遷移パターンが心血管イベント、認知症の発症さらには全死亡などの長期
 アウトカムと強く関連することを示しました。さらに、フレイル進行予測因子(%FVC低値と女性)を同定しまし
 た。この成果は、フレイルを治療標的およびモニタリング指標として捉え、重症化を未然に防ぐ先制治療のターゲ
 ットを、AIがデータ駆動的に明確化することを意味します。ひいてはCOPD患者の健康長寿につながることが期待
 できます。

◆ 医療過疎地における急性期脳卒中診療の均てん化 ~AI診断システムの開発~

〈 研究代表者 〉
 藤井 奈津美(医学部脳神経外科・助教)

〈 研究の概要 〉
 医療過疎地での急性期脳卒中診療にAIを導入すべく研究を行いました。他院から送られてきた脳出血患者の画像を
 用いて、手術適応を機械学習させました。CT値が必要であり転送画像にはCT値がないため初年度はうまくいきませ
 んでした。判断材料になる画像を減らし、患者背景や出血部位を追加し、機械学習を再度させて検証を行ったとこ
 ろ、約75%の適合率と再現性を確保することができました。実臨床に応用することはまだ困難な段階ですが、今後
 臨床に活用すべく研究を継続中です。

◆ IT×自然教育の支援AI発達診断技術開発

〈 研究代表者 〉
 小柴 満美子(創成科学研究科・准教授)

〈 研究の概要 〉
 機械・情報のバーチャル技術発展に伴い “人間性の涵養”に関する混迷状態が社会課題として知られるようになり
 ました。そこで、人類の生存できる実空間とバーチャル空間の相互作用を促すIT/AIと生物を支える自然や食との
 融合システムの開発デザイン方向を探り、地域社会フィールドでその検証を進めました。地域で愛されるマスコッ
 ト映像に変化を与える脳神経の新成長支援システムの可能性や、画像識別AI、テキストマイニングAI等を活用した
 心理機能推量や食育などを提案し、定量情報に基づく検証を行いました。

◆ 細菌の分泌機構から分泌されるエフェクタータンパク質の推測と機能解析

〈 研究代表者 〉
 清水 隆(共同獣医学部・准教授)

〈 研究の概要 〉
 細菌のVI型分泌機構から分泌されるタンパク質(エフェクター)を同定するために、決定木によってアミノ酸の
 共通配列を探索するBONSAI、複数のデータベースの横断的検索から病原因子を予測するPathoFactによる推測を
 行いました。人獣共通感染症の原因菌である野兎病菌のゲノムを解析した結果、BONSAIとPathoFactでの推測に
 共通して見られる4遺伝子をエフェクター候補とし、これらの遺伝子について遺伝子破壊株を作成し、野兎病菌の
 病原性への関与に係る研究を行いました。

データサイエンス文化醸成のための
AI技術研究交流促進プロジェクト( 2019年度~ 2021年度)

  • AI技術を用いた虐待が疑われる児童の医学的判別のためのシステム構築
    研究代表者:髙瀬 泉
  • 微生物の細胞レベルでの凝集性の評価を可能にするAIの開発とその利用
    研究代表者:高坂 智之
  • UAV画像(ドローン映像)と環境DNA情報を統合した水生生物(アサリ)生息場の識別システムの構築
    研究代表者:間普 真吾
  • AI技術の妊婦検診データへの応用による妊娠合併症予測システムの開発
    研究代表者:前川 亮

AI技術を用いた虐待が疑われる児童の医学的判別のためのシステム構築

微生物の細胞レベルでの凝集性の評価を可能にするAIの開発とその利用

UAV画像(ドローン映像)と環境DNA情報を統合した水生生物(アサリ)生息場の識別システムの構築

微生物の細胞レベルでの凝集性の評価を可能にするAIの開発とその利用