メールマガジン

[ 第58号 ]GPU(T4/V100S)搭載・計算サーバ環境/学生の生成系AI利用/GPT-3.5

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山口大学情報・データ科学教育センター メールマガジン

第58号・2026年1月発行

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教職員、学生の皆さま、こんにちは!
情報・データ科学教育センターです。

新しい年が始まり、気持ちも新たになる頃となりました。
寒さが一段と厳しくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

1月6日、ラスベガスで開催されたCES 2026にて、マッキンゼーの
ボブ・スターンフェルズ氏が、AI時代における「人間の価値」について
興味深い提言を行いました。

同社では既に2万5000のAIエージェントが稼働し、昨年だけで150万
時間の業務時間を削減したといいます。AIが膨大な作業を肩代わりする中、
彼がこれからの時代に人間だけが持つべき不可欠な能力として挙げたのが、
以下の3点です。

・志:「どこを目指すか」という、現状の延長にない未来を描く意志
・判断力:正解のない問いに対し、倫理や文脈を踏まえて下す決断
・真の創造性:過去のデータ予測にとらわれず、ゼロから新しい概念を生む力

AIを「効率化の相棒」として使いこなしつつ、私たち自身はどうあるべきか。
本年はその答えを共に探求する一年にしていきましょう。

*1 CES 2026 | McKinsey Keynote How AI and Business Strategy Converge
https://www.youtube.com/watch?v=TepV0MXBjUA

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【利用募集】GPU(T4/V100S)搭載・計算サーバ環境の提供について
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情報・データ科学教育センターでは、GPU(T4, V100S)を搭載したサーバを計算環境
として整備しています。負荷の高い計算や大きなデータを利用する場合には向いてま
せんが、少しGPUを使った計算を試してみたい場合には是非ご活用ください。

• このサーバでは、Pythonの開発環境 Jupyter Lab 上でプログラム開発をすること
 ができます。
• ご希望によりLlama 3.1(V100S)の利用が可能ですが、特に必要とされる方限定と
 させていただきます。

注意事項:
• 1GBを超えるデータを頻繁に読み書きするデータ処理は行えません。
 (データのアクセスに時間がかかります。また、サイズの大きいファイルは保存
 できない場合があります)
• メンテナンスのため、毎週日曜日に一時的に停止します。
• より大きなデータや、長時間の計算が必要な場合は、九州大学研究用計算機
 システムの利用をご検討ください。
https://www.cc.yamaguchi-u.ac.jp/guides/gakunai/computingsystem/kyushuSC.phtml
• 各個人のデータは、全学の演習用パソコンと同じホームに保存されます。
 学外からのアクセスはできませんが、個人情報保護の観点から問題があると
 考えられる場合は利用をお控えください。
• データのバックアップは行っていません。
• 原則として年度ごとに申請していただきます。
•学部生の方は、卒業研究で研究室配属されている学生のみ申請できます。
•申請者が多数の場合は先着順でのご利用となり、超過分についてはご利用
 いただけない場合があります。

ご利用を希望される方は、以下のGoogleフォームより申請をお願いいたします。

▼ 利用申請(Googleフォーム)はこちら ▼
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdNCj3_3bl9MAvc1N6X05aG-ndcDV–rSqI2hH0XBU1P3qzkg/viewform?usp=dialog

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学生の生成系AI利用に関する留意事項の一部改定について
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山口大学は、令和8年1月8日付で「山口大学における学生の生成系AI(Gemini、
ChatGPT等)の利用に関する留意事項」を一部改定しました。

本学では、生成系AIを今後の社会生活において不可欠なツールと捉え、学生の皆さん
による積極的な利活用を推奨しています。一方で、学修における公平性や情報の
信頼性、権利関係など、利用に伴うリスクも存在します。

今回の改定では、技術の進展や社会状況の変化を踏まえ、学生の皆さんが適切かつ
安全にAIを活用するための指針が示されています。主な項目は以下のとおりです。

【改定された留意事項の主な項目】
・長短所を理解し、積極的に利用 (特性を理解した上での自己研鑽と利活用の推奨)
・AIに関する基礎的な知識等の習得 (デジタルリテラシーの重要性)
・生成系AIと学修活動との関係性、成績評価 (不正利用への対応や懲戒について)
・生成系AIの限界 (虚偽情報やバイアスの可能性と、裏付け確認の必要性)
・機密情報や個人情報の流出の可能性 (個人情報等の入力禁止について)
・著作権との関係性 (既存の著作物に係る権利侵害のリスクへの留意)

学生の皆さんは、必ず全文を確認し、正しく生成系AIを活用してください。

※詳細なガイドライン全文は、大学公式Webサイト(または学生ポータルサイト)
 の該当ページよりご確認ください。
https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~kyoshi-c/notice_staff/gakunai/aboutaiforstudent2/index.html

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知っちょる?「GPT-3.5」
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前回紹介したGPT-3は、その圧倒的なパラメータ数により、優れた文章生成能力を
持っていました。しかし、GPT-3には「使いにくさ」がありました。それは、ユーザ
の指示よりも、単に「次にくる可能性の高い言葉」を生成することを優先する傾向が
あったためです。

例えば「日本の首都はどこですか?」と入力すると、最適な答えである「東京です」
ではなく、「問2:アメリカの首都はどこですか? 問3:フランスの首都は・・・」
というように、意図しない質問リストが生成されることがありました。これは、
AIが「文脈に適した続きを生成する」という確率的なアプローチに基づいていた
ために起こった現象です。

そこで登場したのが、GPT-3の改良版である「GPT-3.5」です。GPT-3.5の大きな
特徴は、RLHF(Reinforcement Learning from Human Feedback:人間からの
フィードバックを利用した強化学習)という手法を取り入れた点です。この手法では、
AIが生成した複数の回答を人間が評価し、「どの回答がより望ましいか」をフィード
バックとして与えます。そのフィードバックをもとに、AIは「確率的に高い言葉」を
並べるだけでなく、「ユーザーの意図を理解し、指示に従った有益な回答を提供する」
能力を身につけることができます。

この改善により、GPT-3.5は単に情報を羅列するだけでなく、より意図を汲み取った
応答ができるようになりました。この技術革新が、2022年11月に登場した「ChatGPT」
にも活かされています。ChatGPTは、GPT-3.5を基盤にしており、以前のGPT-3と
比べて、より適切な会話ができるようになりました。

GPT-3が「物知りな博士」だとしたら、GPT-3.5は「空気を読んで適切に行動する
優秀な秘書」へと進化したと言えるでしょう。この「ユーザーの意図に合わせる技術」が、
現在の生成AIブームの火付け役となったのです。

*1 Ouyang, L., et al. “Training language models to follow instructions with
human feedback,” Advances in Neural Information Processing Systems 35,
pp. 27730-27744, 2022.

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Voice -みなさまの声をカタチに-
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情報・データ科学教育センターでは、学内外の方々と連携を進めながら
サービスを高めていきたいと考えております。

数理・データサイエンス・AIに関連するご意見やご要望などが
ございましたら、下記の連絡先までメールか電話でご連絡ください。
ご協力をよろしくお願いいたします。

=== 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 ===

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