[ 第56号 ]FD研修会/東京大学松尾・岩澤研究室「AI経営講座」/GPT-3
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山口大学情報・データ科学教育センター メールマガジン
第56号・2025年11月発行
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教職員、学生の皆さま、こんにちは!
情報・データ科学教育センターです。
冬が駆け足で近づいてまいりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
2025年の新語・流行語大賞に「チャッピー」がエントリーされました。
「チャッピー」は生成AI「ChatGPT」の愛称で、日本の若い世代を中心に
広く使われているそうです。
チャッピー以外にも、ジミニー、クロちゃん、ラマちゃん、グロちゃん、
パプちゃんなど、さまざまな生成AIの愛称が存在します。それぞれ
どのAIの愛称なのか、考えてみてください。
「機械に名前なんて…」と思う方もいるかもしれません。しかし、これは
これからの時代を生き抜くための「ちょっとしたライフハック」かもしれません。
私たち人間は、名前を呼びかけたり相手に人格を感じたりすることで、
より具体的で円滑なコミュニケーションをとろうとする傾向があります。
AIも同じで、機械ではなく「新人アシスタント」や「頼れる先輩」のように
接することで、より適切な指示(プロンプト)が出せたり、想像以上の
回答を引き出せたりすることがあります。
AIとの距離感を自分なりに見つけることが、未来をより豊かにする一歩に
なるでしょう。
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令和7年度情報・データ科学教育センター主催FD研修会のご案内
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本学では中期目標として「専門課程へのデータサイエンス教育の導入」を掲げ、全学的
な推進を図っております。 現在、多くの科目が開講されていますが、学生による授業
評価アンケートの結果を分析したところ、科目間における学生の理解度や満足度に
「ばらつき」が生じている現状が確認されました。
つきましては、授業品質の全体的な底上げを目的として、FD研修会を開催いたします。
本研修会では、授業評価が高い教員による「グッドプラクティス」を共有し、具体的
かつ効果的な指導ノウハウを学び合いたいと考えております。
担当教員以外の方のご参加も歓迎いたします。 授業改善のヒントを得る機会として、
ぜひ奮ってご参加ください。
日時:令和7年12月1日(月) 16:30~17:40
方法:オンライン(Google meet)
URL:meet.google.com/aga-vknb-fyi
内容:
16:30~16:40 開会挨拶・趣旨説明(山口センター長)
16:40~16:55 授業評価データの分析報告(宇田センター専任教員)
16:55~17:15 実践報告(村井 礼 准教授・相田 紗織 准教授)
17:15~17:25 FD 実践の仕組みと制度紹介(北本副センター長)
17:25~17:35 全体共有とまとめ(北本副センター長)
17:35~17:40 閉会挨拶(山口センター長)
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東京大学 松尾・岩澤研究室「AI経営講座」のご紹介
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これからのキャリアにおいて、避けては通れない「AI活用」。 単なるツールの使い方
だけでなく、ビジネス戦略としてAIをどう捉えるべきか、本質を学べる機会の
ご案内です。
昨年7,000名が受講した人気講座が、今年は内容を刷新されました。 ビジネスの
「川上(戦略・組織)」から「川下(事業機能)」までを網羅し、各界のトップランナーが
講師として登壇します。
今回は特に「初学者」へのサポートが強化されました。 文系・理系を問わず理解を
深められる「事前学習動画」や、非エンジニアでも実践できる「AIエージェント
活用スキル」を学ぶスピンオフ企画も予定されています。
【学べる3つのポイント】
⑴ AI×ビジネスの川上から川下まで網羅的に学べる
⑵ 各界の最前線で活躍するゲスト講師からAI活用の最新ノウハウを学べる
⑶ AI時代の人材や組織のあり方について学べる
▼ 詳しい情報はこちら ▼
東京大学 松尾・岩澤研究室、社会人も受講可能な「AI経営 寄付講座」の開講決定
https://weblab.t.u-tokyo.ac.jp/news/ai-business-insights-2026/
▼ お申し込みはこちら ▼
お申し込みはこちらからお願いいたします。
https://x.gd/tGOIp
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知っちょる?「GPT-3」
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GPT-1、GPT-2に続く進化として、今回はGPT-3を紹介します。GPT-3は、
OpenAIが2020年6月に発表したGPTシリーズの第3世代モデルです。
GPT-3の最大の特徴は、巨大なパラメータ数と汎用的な自然言語処理能力を両立した
点にあります。GPT-3は、それまでの大規模言語モデル(GPT-2は約15億個の
パラメータ)と比べて桁違いに多い、最大で1750億個ものパラメータを保有しています。
この膨大なパラメータのおかげで、多様な自然言語のパターンや文脈を理解する
能力が飛躍的に向上しました。
そして、この巨大な規模が実現したもう一つの画期的な特徴が、Few-Shot Learning
(少数ショット学習)です。従来の機械学習モデルは、翻訳や要約などの特定のタスクを
実行するために、大量の専用データでモデルを再学習(ファインチューニング)する
必要がありました。しかし、GPT-3は、モデル自体を再学習することなく、プロンプト
にいくつかの簡単な例を与えるだけで、新しいタスクを高精度で実行できるのです。
総じて、GPT-3の最大の特徴は、「1750億個という圧倒的なパラメータ数により、
少数の例を示すだけで、特定のタスク向けに再学習することなく高い性能を発揮
できるようになった」という点に集約されます。これは、AIが「特定の専門家」から
「汎用的なアシスタント」へと進化する大きな転換点となりました。
*1 Tom B. Brown et al. “Language models are few-shot learners,”
Advances in neural information processing systems 33, pp. 1877-1901, 2020.
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Voice -みなさまの声をカタチに-
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情報・データ科学教育センターでは、学内外の方々と連携を進めながら
サービスを高めていきたいと考えております。
数理・データサイエンス・AIに関連するご意見やご要望などが
ございましたら、下記の連絡先までメールか電話でご連絡ください。
ご協力をよろしくお願いいたします。
=== 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 ===
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