山口大学 情報・データ科学教育センター

NTT ラーニングシステムズ

comds_20180710.png学校教育では何が大事かについて、コミュニケーション能力、学力、対応力などがあげられるが、数値化が困難であることから、教育現場ではデータに対して親近感が薄く、データが十分に活用できていない。一方、データサイエンスとは「統計学的手法等を用いて、データから有益な情報を抽出し、その後の行動等に活かすこと」である。学校で扱われるデータは学習系データと校務系データに大別されるが、これらのデータを「行動に活かす」と、個別学生の特性(理解度、興味や関心、性格)を考慮した学習の充実、つまり、アダプティブラーニングにつながると考えられる。アダプティブラーニングでは、教員が各学生の特性を把握しなければならないが、教員にとって簡単なことではない。そこで、学習系データと校務データをもとに、人工知能を用いて、教員のみでは把握困難な学生の情報を収集・分析し、教員の判断を補助するシステム(スマートスクール)の開発が進められている。2022年の高大接続改革によって学力のあり方は大きく変容し、教育現場では「知識基盤社会のなかで、新たな価値を創造してゆく力を育てることが必要」とされている。現在在学する学生が教員になったとき、学生自身が経験してきた教育方法のみでは対処は困難だと思われる。そのため、学生時代から教育ICTに慣れ、データを活かす教育方法を知る必要がある。