山口大学 情報・データ科学教育センター

富士通山口情報

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現代は医療の進歩によって高齢化が進む一方で、少子化が深刻な問題となっていて、生産年齢人口の減少が危惧されている。一方で、技術進歩によって人間の仕事の一部が人工知能に置き換わる可能性がある。このような状況にあるため、これからの時代に生きる人は、新しい技術に適応しながら、創造性のある仕事ができるようになることが重要である。これからのデジタル社会では人、モノ、プロセスがつながって共有されることで、価値を生み出してゆくことになる。電子カルテシステムは、医療スタッフの連携強化、スピードアップ、医療サービスの向上を目指している。総合病院では、中央診療部門で外来部門等からの検査オーダーを受け、検査結果を医師に報告する業務の流れがある。通常、電子カルテシステムはこの業務の流れに対応して開発されている。一方で、眼科、産婦人科、泌尿器科では医師が自ら検査を行うため、従来の電子カルテシステムでは医師が自ら検査をオーダーし、検査報告を入力する必要があるなど他の科の業務の流れと違いがあり、かえって冗長な手続きが必要であることから、業務の負担が増す状況にあった。また、各科の病棟にある心電図などのデータは紙ベースで出力されるため、他のデータとの連携が難しい状況にあった。

富士通山口情報が開発した自科検査システムは、科の違いによる負担を軽減し、各医療機器からのデータを直接取得してデータを整理・蓄積できる。蓄積した大量のデータは、医師の診療を支援する人工知能を応用したシステムで活用する予定である。